今回M1000RRのラストランの場でもあった富士スピードウェイ、アグスタの走行会記事です。ここ最近モビリティリゾートもてぎを何度も走っているということもあり、サーキットの雰囲気を感じることができていますが、走行会の雰囲気は久しぶりです。しかもあのアグスタの走行会!いったいどんな走行会なのだろうか。
走行会と富士スピードウェイ
今回走行会が開催されるのは富士スピードウェイです。まずこの富士スピードウェイというサーキットはストレートの全長が国内最大の1,475mという特徴を持っています。個人的には走行会と富士スピードウェイの相性は抜群に良いと考えていて、普段大型のバイクで力を使いきれない人たちも安全な環境でストレートを全開にすることができます。走行会なのでタイムを計測するわけでも順位を決めるわけでもないため、自分の力量に合った走りをすることができます。
一応経験別にグループ分けされており、
- Aクラス 上、中級者
- Bクラス 中、初心者
- Cクラス 追い抜き不可の体験走行
という感じなっておりました。私は最初Bクラスで良いかなと思ったのですが、誘っていただいた友人からは「Aクラスの方が良い」という情報をいただいていたので、ドキドキしながらもAクラスで応募。各クラスの募集は60台ずつとなっていました。
参加費用はアグスタ車両の場合28,000円。その他車両の場合は35,000円という感じ。私はM1000RRで参加になりますので後者ということになりました。
とてつもない数の宝石たち
アグスタの代名詞といえば「走る宝石」。最も安い車両でも200万円以上で、高い車両は500万円を超えます。そんな高級バイクたちがあちこちに止まっています。この日の富士スピードウェイはそれはまるで宝石箱のようであった事でしょう。
アグスタというバイク自体もあまり公道では見かけないため、こんなにさまざまな車種を見ることができるなんてこれだけでもきた価値があったと言えそうです。
アグスタ以外では国産車が少々と、DUCATIのパニガーレが数台参加されていました。我らがドイツ勢は確認できただけですが私のM1000RRが1台とS1000RRが1台だけで完全にアウェ状況。BMWmotorradは確認できなかっただけでもう少しいたのかもしれません。
これはあくまでも走行会
車検などを通していよいよ走行開始です。各クラス20分が3本用意されており、午前中に1本、午後に2本です。Aクラスというカテゴリで慣れていないM1000RRを迷惑をかけずに走れるかちょっと不安でした。そう、私はここ最近レースの公開練習や本番でしか走っていないのでサーキットのイメージがレースよりになってしまっていたのです。
実際に走行を開始するとAクラスといえど、めちゃくちゃ遅い!サーキットに慣れていないと、抜くのも難しいということもあり、あちこちに団子集団が形成されていました。
- 全60台が20台ずつ3列に整列
- 20台ずつコースイン
- 次の20台がコースインするのに30秒くらい待つ
- 私は2列目にいたのでここでコースイン
- 2列目20台集団を全員パスする(ここで2、3周消費する)
- 1列目の遅い人に追いつくのでパスする
- 1列目の10台くらいの集団に追いつく
- パスするのに2周くらいかかる
- 残り2、3周誰にも追い付かず全開
という感じで走っていました。1列目に並んでいれば自分達の集団さえパスしてしまえば3列目の遅いグループに追いつくのにある程度時間がかかるので、そこそこ走れる人は1列目が良いと思います。
最初は「Aクラス怖い・・・。」なんて思っていたのですが、これはあくまでも走行会であり、どちらかというと気持ちよくストレートを全開にする場所なのです。本気でタイムを出しに行くような人はほとんどいない環境であるということを1本目を走って理解しました。
ただ、実際にめちゃくちゃ速い人は存在し、私も全然ついていけなかったわけですが、これらは超少数です。抜かれるよりも抜く方が多いという感じでした。
M1000RRのパワーでごぼう抜き
これがM1000RRのラストランという位置付けで走ってきたわけですが、その記事は過去に挙げていますので興味のある方はそちらも読んでみてください。
M1000RRラストラン!!アグスタ走行会で富士スピードウェイを走ってみた山ほど存在するアグスタでも比較的安価で買えるF3が多い印象でした。F3は過去の車体で675cc、現行型で800ccということでストレートスピードはそこまで早くありません。また現在既に販売終了しているF4などもトップスピードは270km/hくらいとのことでした。M1000RRがどれくらいでているかというと290km/hほどです。そのためストレートに入るとほとんどの車両をごぼう抜き。
文章で書くと気持ちよさそうな話ですがこれがめちゃくちゃ怖いです。まず、さまざまな理由で全開で走らない方々も大勢います。その速度差といえば相当なもので一瞬で置き去りになるわけですが、この速度差がとにかく怖いのです。またブレーキングもみんなまちまちで、ブレーキが早い人だとパナソニックゲートのはるか手前でアクセルオフされる方もいます。走行前のブリーフィングでも散々言われていましたが、絶対にスリップに入ってはいけません。間違いなく追突します。また、250km/hを超えると当たり前ですがほとんど舵が効きません。私の場合前の車両とは完全に別のラインで走っていたのですが、「こっちに来ないでください!」とお祈りしながら毎回ストレートを走っていました。
CBR1000RR-Rやパニガーレはさすがのストレートスピードで全開にされるとなかなか追いつけないという感じですね。富士のホームストレートは技術ももちろんですが1番必要なのは勇気かもしれません。
昼飯も豪華
私が応募したディーラーでは過去にアグスタの走行会に参加した時の話を聞かせてもらいました。その時、「昼飯がめっちゃ豪華だった記憶がある」といっていたのですが、まさに豪華弁当!
ちなみに今回はマルイチも同行者として登録していたのですが、同行者の参加費用は+4,000円。弁当付きなのですが、結構高いなと思っていました。それもそのはず、その内訳は弁当が3,000円となっていたのです。しかしこれから300km/h付近で走るライダーにとっては量が多くて体重増量という感じでした笑
十分に楽しめた走行会
最初はAクラスということでドキドキし、宝石たちに囲まれ不安でしたが、終わってみれば非常に楽しかった走行会でした。確かに走行会というのは競争したり、タイムを縮めたり、練習したりという場ではなく、自分のバイクを安全に楽しく走らせるという目的が主だということを再確認しました。
最近だとサーキットといえば、「何秒だった」「勝った負けた」などとちょっとストイックにやりすぎていたのかもしれません。タイムも見ず、順位も気にせずただ自分が安全だと思えるそこそこのペースで走るのも本当に気持ちがいいものでした。
富士スピードウェイはバイクのレースが無く、バイクのレース活動という意味ではポピュラーではありません。それでももちろんライセンスは存在し、取得の金額もなかなかの値段です。こういった走行会ではライセンスがなくても走行可能ですので、興味がある方はぜひ参加して見てください。リッタークラスのバイクを最大まで回せる環境は他にありません。筑波や袖ヶ浦なども多くの走行会が行われていますが、サーキットに慣れていない人にとっては全開にできるポイントが少なく、物足りないかもしれません。そういった意味でも富士スピードウェイは走行会との相性は抜群だなと思いました。
注目のM1000RR
イタリアの走る宝石軍団の中に現れたドイツ代表M1000RR。ある意味目立っておりまして、さまざまな方々にお声がけいただきました。最近では比較的一般的となっているウィングですが、皆さん興味津々で効果を感じられるかなど色々お話をさせていただきました。
特に印象に残っているのは、友人が「M1000RRをめっちゃ写真取ってる人いるよ」といっておりましてその写真がこちら。
外国人の方でしたが非常に熱心に写真を撮っていたようです。M1000RRが注目されるのはオーナーとしても嬉しいですね。もっと日の当たるところに出してあげたかったです笑