バイクは車と違い趣味性が高い乗り物です。夏は暑く冬は寒く、長時間の乗車では体力を削られ、とても快適な乗り物とは言えません。
しかし、車以上に個々の特徴の違いが大きく、比べるものによってはとても同じカテゴリの乗り物ではないレベルで性格が違います。
そんなバイクは複数台持ちの相性もばっちりです。今回は2台持ちについて話していきたいと思います。
私のバイクたち
私は現在4台のバイクを所有しております。
- 2021年式 M1000RR
- 2021年式 RnineT
- 2020年式 CB400SB
- 2012年式 KTM 200DUKE
といったラインナップです。
この中で200DUKEはあまり乗らないバイクで、CB400SBはマルイチが乗るバイクですので、用途によって使い分けているバイクは、M1000RRと、RnineTということになります。
この二つをどう使い分けているのかを話していきます。
対照的なバイク
M1000RRとRnineTははっきりって対照的なバイクです。
もちろんバイクを2台所持するとしてスポーツバイクを2台所持したり、オフロードを2台所持したりというよりは性格が違うバイクを2台所持することの方がどちらかといえば自然といえます。
この2台を上げた場合用途としては、
M1000RR
サーキット走行、近場ツーリング、峠道を楽しむ
RnineT
ロングツーリング、積載が必要な場合
といった使い分けが考えられ、もちろんその通りです。(私はサーキット走行はしませんが)
しかし私の場合、用途だけではなく心を満たすという意味でも使い分けています。
飽きたら反対のバイクに乗る
M1000RRも、RnineTもどちらも非常に気に入っており、どちらかを手放せといわれても選ぶことができないくらい惚れ込んでおります。
しかし、バイクは趣味性が高い乗り物。1台で全てを満たすということは難しいとも思っています。
M1000RRでちょっとしたツーリングに行くこともあるわけですが、自然に乗れるのは2時間程度が限界でそれ以上からはだんだんと体が疲れてきます。6時間も乗ればそこらじゅうが痛くなり、家につく頃には早くバイクから降りたいなんて考えているわけです。
しかしM1000RRで得られるものもあります。それは刺激です。
化物級のパワーに軽快なコーナリング性能、鮮やかなカラーリングは、見ても乗っても心が満たされていきます。
しかしとにかく疲れるのです。スーパースポーツ系を所持していた人ならわかると思いますが、これを何度も何度も繰り返すとだんだんバイクに乗るのが面倒になるなんてことはなかったでしょうか。
そう感じてくると次に買うバイクはもっと小さいバイクにしたいとか、長距離乗っても疲れないバイクにしたいなんて思い、実際に購入したという人もいると思います。
しかし、乗りやすく疲れないバイクをしばらく乗っていると何となく、過激なスーパースポーツのことを思い出すものです。そうやって過激なバイクと、平穏なバイクを乗り換えていくのならいっそのこと2台持ってみるのはどうでしょうか。
私の場合M1000RRをしばらく乗っていると、当分M1000RRに乗りたくないと思い始めます。
その場合、次のツーリングはRnineTに乗るわけですね。その時に感じるのは、やわらかい座面、アップライトなハンドル、穏やかなエンジン。
「なんてすばらしいバイクなんだ」と思ってしまうわけです。
しかしそれもしばらく乗っているとなんだか物足りなく感じてきてしまいます。
そしてM1000RRに乗るわけです。そしてその時、この暴力的な加速、シャープなコーナリング、硬いシート
「これこれ!やっぱバイクはこうでなくちゃ」
と思い先日相当痛い目を見てるくせにまたスーパースポーツに乗ってしまうわけですね。
これを延々と繰り返しているわけです。
私が2台持ちになった理由
もちろん2台持てるならそうしているけど持てない理由もあることはわかっています。
車体自体のイニシャルコスト、置き場所問題、保険問題、人によっては家族の許可など様々な理由があるかと思います。だからこそちょうどよいバイクを1台選択しなければいけないわけですが私にはやはり1台で全て賄うのは無理でした。
私は現在の2台体制の前に、BMWmotorrad R1250Rを所持しておりました。
このバイクは本当にバランスがとれていて、水平対向エンジンの個性、楽な乗車姿勢、きびきびとしたコーナリングと何一つ不満がなかったはずなのにとびぬけてよいところもなかったせいか、1年で売却してしまいました。
その時の反省点を活かしてもう少し尖ったバイクにしようとしたわけですが、それはそれでロングライドに耐えられないかもしれないという予想が立ちます。
結果、だったら、R1250Rよりも過激なバイクと、穏やかなバイクを両方手に入れてしまえばいいと結論付けたわけです。
最後に
バイクに求めるものは人それぞれ違います。私のように1台では満足できない人もいれば、1台で十分楽しめている人もいます。
もし、バイクにないものねだりをしてしまっていて、そのたびにバイクの系統がコロコロ変わるようであれば一度2台持ちを検討してみてはいかがでしょうか。
1台から選ぶ場合よりももっともっと尖ったバイクであったり、特徴の強いバイクを選ぶ選択肢が生まれます。
その結果新たなバイクの扉が開けるかもしれませんよ。