過去の記事にあります、サーキット奮闘記04で2022年のサーキット活動は終了と思いきや、まだサーキットを走る機会がありました。今回は、ネオスタンダード最終戦になるわけですが、ポイントはラジアルタイヤとバイアスタイヤです。
これまでのおさらい
モビリティリゾートもてぎで初めてレースを経験する サーキット奮闘記02今回もネオスタンダードということでレギュレーションでバイアスタイヤの使用が決めれられています。奮闘記02でもバイアスタイヤでネオスタンダードに参加し、タイムとしては2分43秒。これがバイアスタイヤのべストラップということになります。ラジアルタイヤでは2分33秒で10秒落ちとなりますが、2分33秒を出したときの方が、練度は高くなっていますので、単純に比較はできません。
しかも最後に走った『もて耐』から1ヶ月以上時間が経っており、正直どうやって運転していいか忘れてしまっているという状態。はたしてちゃんと走れるのでしょうか。今回の目標タイムはとりあえず2分38秒ほどとしていざ挑戦です。
ラジアルとバイアスの違いを知る
過去にバイアスで走った際は、タイヤの剛性感の低さをあまり感じられませんでした。バイアスタイヤだとコーナリング中にタイヤがガクガクと動き、少し不安定な状態になるという感じらしいです。このガクガクという動きは前回の走行ではほとんど感じることができませんでした。
ネオスタンダードは、大まかに
- フリー走行 15分
- 車検
- 予選 20分
- スタート前チェック
- 決勝 16Laps
といった流れで進行されます。1台のマシンに2人(もしくは1人)で参加し、16Laps中に一度交代します。フリー走行や予選は短い時間の中で各チームがそれぞれ作戦を立てるわけですが、今回は交代すると時間もロスしてしまうので、フリー走行を私のパートナーに、予選を私が走るということになりました。
バイアスタイヤの特性もよく分からない上に、1ヶ月以上ぶりでいきなり予選ということになり、はっきり言ってタイムを出すというよりは、バイクの勘を取り戻すといった感じ。
フリー走行を終えた他のメンバーはみんな口を揃えて「タイヤのガクガクした挙動が怖くて攻められない」なんて言っておりました。みんな怖い怖いと脅してくるので私も段々と不安になってきてしまう始末。前回はそんな挙動ほとんど感じなかったくせに今回はスタート前から少し不安です。
いざ予選開始!とりあえず速そうな人には先に行ってもらって私は後からゆっくり体を慣らしながらバイクというものを思い出します。今回はいつも乗っている車両ではなく別の車両でした。同じG310Rなのですがやはり個体差で操作感は結構違います。まず全体的にバイクと接触している部分が滑るということ。これはシートの材質や、タンクパッドが付いていなかったりなどによるものです。それからブレーキのタッチ。結構効き始めがガツンときてレバー自体が重く感じました。
段々と慣れてきたところで、スピードを上げてコーナーに突っ込むと初めてガクガクする動きを感じます。
「これが噂のガクガクか!?確かに怖いな」
と思いながら無理せず走行します。予選の結果は2分38秒ということでとりあえずは目標タイムを達成できました。もちろんこのタイム、周りと比べてもかなり遅いです笑 予選順位としてはかなり後ろの方でしたが、なんとなく感覚を思い出してきました。しかしこの時点でバイアスタイヤのベストラップ2分43秒を5秒更新できたのでとりあえず満足です。
いざ決勝
決勝は16Lapsとなりますが、トップチームは私たちを周回遅れにするので、実質は15Lapsとなります。私たちのチームは半分ずつ走ることにしており、私は後半7、8周を担当。予選で少しずつ走らせ方を思い出せてきていたわけですが、ガクガクという動きは当然怖いまま。とはいえ何度も同じようにガクガクしていると、そのガクガクに慣れてくるもので、
「ガクガクはするけどまぁ何とかなるだろう」
と次第に気にしなくなります。もちろんラジアルよりは限界が低いということは頭に入っているのですが、トップライダーたちは私のラジアルより速くバイアスタイヤで走ります。なので早々破綻することはないだろうと、どんどんと調子を上げてきて、ベストラップは2分35秒05!ラジアルの2秒落ちとなりましたが、バイアスタイヤでは8秒アップできました。
間違いなく成長していると感じ、これは次にラジアルタイヤで走る時には2分30秒切れてしまうのでは!?なんて期待して今回のネオスタンダードは終了です。
バイアスの難しさ
私にとっては初めてバイアスタイヤの剛性感の低さを感じられたわけですが、チームのトップ組はセッティングに関して深く談義していました。実際、私は2分35秒でしたが、この日のG310Rのトップタイムは2分26秒です。私のタイムより9秒も速いわけで、これはラジアルタイヤにしたから覆せるものでもありません。根本的に乗り方が違いすぎるということがよくわかったわけですが、逆にいうと頑張ればここまで先があるということも知れました。
今年の挑戦はこれで多分本当に終わりだと思うので次は2023年になると思います。その間全く練習しなかったとしたら、半年以上レース技術が錆び付いてしまうのでそうならないようにちょっと練習はしていきたいなと感じています。それにしてもサーキットは楽しいなぁ。