ポルシェのスポーツモードを見直したら最高に良かった

我が家のマカンターボには走行モードが3つあり、ノーマル、スポーツ、スポーツプラスとなっています。これはほとんどのポルシェで共通となっているわけですが、スポーツプラスに関していうと、スポーツクロノというオプションをつけた際に設定される走行モードとなっています。そんな3つの走行モードの中でスポーツモードを改めて見直したら非常に良かったという話をして行きたいと思います。




各種設定の違い

3つの走行モードはその名の通り、スポーツプラスが最も過激な設定となっており、0-100km/hなどにも影響します。ホームページなどで確認すると、「スポーツクロノ装着時○○秒」なんて書かれています。アイドリング時の回転数も上がり、PDKのプログラムも変更されるなど、走りに特化した設定になるわけですね。

ノーマルモードはもちろん一般的な走行モードであり、スポーツモードはスポーツプラスとノーマルの中間といった感じでしょうか。これだけ聞くと、「スポーツプラスが最高である」といいたくなるわけですが、実際にはちょっと違うのかもと思っています。

私の今までの使い方

これまで私はこの3つのモードを使い分けることはほぼせず、ほとんどノーマルモードで運転していました。ノーマルモードでも十分満足できる走行性能を有しており、過去の記事で「スポーツクロノは必要か」といった記事の中でも話していますが、スポーツプラスを使うことはほとんどありません。

もちろん気分でスポーツプラスを使うことはごく稀にあるわけですが、ここで選択するのはスポーツモードではなく、スポーツプラスになります。これについては、せっかくスポーツプラスがついているのだからという思いと、できるだけ過激なモードを楽しみたいと思うからであり、これまでスポーツモードはスポーツプラスモード以上に使用してきませんでした。なんなら納車してから1度も使ったことがなかったかもしれません。




スポーツモードの見直し

先日あまりにも暇で2時間ほどのドライブ+お買い物をしようと思い、マカンターボを走らせました。ちょっとした峠道に入った時、「せっかくドライブを楽しんでるからたまには走行モードを変更してみようかな」と思い、スポーツプラスに入れたわけですが、この時、「そういえばスポーツモードってどんな感じなんだろう」と疑問に思ったのです。(今更感はありますが笑) 実際にスポーツモードを使ってみると、スポーツプラスよりもギアは低くならないので、「やはりノーマルとスポーツプラスの中間だな」というイメージを持つことになります。

その後峠道も終わり一般的な道に入るわけですが、スポーツモードで走り続けていました。スポーツプラスでは選択されるギアが低すぎて前後に車がいるような普通の速度域では走りにくく、すぐに解除してしまうのですがスポーツモードはそんなに気になることなく走っていられます。スポーツモードは一般道の通常速度域であれば最大で5速までギアが上がりますので、そこまで走りにくいということはなかったのです。さらに、回転数が高く維持されているので、アクセルを踏み込んだ時の反応もよく、非常にきびきび走れるのでとてもちょうどいい走行モードだと再確認しました。これまではスポーツプラスばかり使っていましたが、使用率はスポーツモードと比べて逆転するのは間違いなさそうです。そうしてスポーツモードが気持ちいい理由はもう一つあります。

バブリングが最高

最近のスポーツカーの多くは「バブリング」という現象が起きます。詳しくはネットで調べて貰えばわかると思いますが、簡単にいえば、アクセルオフした際、完全燃焼しなかった混合気がマフラーの熱で再燃焼する現象です。その際、「パンパン」や「パラパラ」「ボボボ」といった音がマフラーから聞こえてくるわけですが、これがバブリングということになります。

バブリング自体は、ターボ車の場合、性能の向上につながるなど言われていますが、どちらかというと性能面というよりは演出的な効果が強いのかもしれません。そのため、人によっては「下品である」と捉える人もおり、賛否あると思います。しかし、車やバイクが好きなら多くの方がこのバブリングという現象は好ましい現象なのではないでしょうか。実際に私もレーシーで大好きな現象です。

話をポルシェに戻しますが、マカンターボの場合、ノーマルモードで走行しているとほとんどバブリングという現象は起きません。起きているかもしれませんが、聞こえてきません。スポーツモード以上にするとバブリング音が聞こえてくるのですが、これまで私は車内で聞こえてくる音がバブリング音であるということに全然気付いていませんでした。

マカンターボの車内から聞こえるバブリング音は、ちょっとした段差を乗り越えた時の、「ドコドコ」「ドドド」といったいった音に非常に似ています。のんびりと市街地を走っている際に「なんかアクセルオフしたときに段差を乗り越えていないのに段差を乗り越えたような音がするな」なんて思っていたのですが、実はこれがバブリング音であったということに気がついたわけです。これまで全く意識してこなかったわけですが、これがバブリング音であるということに気がつくとちょっと気持ちが高まり、こんなにゆっくり走っていてもバブリングによってポルシェのスポーティさを感じれる部分や、気持ち高めのちょうどいいギア選択をしてくれるスポーツモードがめちゃくちゃお気に入りになったわけです。




「起きている」ではなく「聞こえる」が重要

上記ではノーマルモードの場合バブリングは起きているかもしれないがほぼ聞こえてこないと書きました。ここで重要なのは「起きている起きていない」ということではなく「聞こえる聞こえない」ということだと思っています。車というのはオープンカーでもない限り基本的には密閉された空間内で運転することになり、外の音というのは小さく聞こえます。それでもマカンに関しては、遮音性も高く、外の邪魔な音は消え、マフラーの排気音はそこそこ聞こえるという良いチューニングがされているなと感じます。もしこれが外から聞いたときには気持ちいい排気音であるが、室内では無音であるということになれば一番身近なオーナーがその音を堪能できないということになり、物足りないと感じることでしょう。バブリングも同じであり、発生していてもドライバーに聞こえないようでは演出としては意味が薄くなってしまうわけです。そのため「起きている」ということよりも「起きており、聞こえる」というのは非常に大切なことだと思っています。

私の場合、スポーツプラスで走る際も常時バブリング音が鳴っているのにも関わらず音の種類や意識の問題でバブリング音に気がつけていなかったわけです。これは「起きているけど、聞こえない」という状態と同じといえますが、気がついてしまえば大きな魅力の一つです。また一つマカンターボの好きなところを見つけた感じですね。




最後に

ということでスポーツモードを見直したら非常に良い走行モードであることに気がつけたという話でした。ノーマルモードと比べてスポーツモードのデメリットは燃費が悪くなるということですが、これは仕方がないことですので割り切りたいと思います。また、高速道路を走っている際、スポーツモードに入れると7速までギアが上がらないので流石に高速道路を走る際はノーマルモードで走りますが、下道を気持ちよく走りたい時はスポーツプラスではなく、スポーツモードを活用して楽しんでみようと思います。そうなると、私にとってはますますスポーツクロノの存在価値が薄くなりますが、これはこれでついているだけ心躍る装備です。ポルシェのオプションは悩ましいですね。

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