マカンターボ乗りが素のマカンに乗ってみた感想

我が家のマカンターボは年1回の点検時期となり、1週間の検査入院。点検で車を預けると家に帰れなくなるため、代車を準備してもらうわけですが、ポルシェは台車も基本的にはポルシェ!ということで与えられた車両はマカン。要するに素のマカンというやつです。今回はマカンターボ乗りが素のマカンに乗ってどう感じたかということを書いていきたいと思います。




マカンの仕様

お借りしたマカンはの装備は、私が乗った限りわかった部分しか書けませんが、

  • 標準19インチホイール
  • エアサス
  • 8wayシート
  • スポーツクロノ有り
  • スポエグ無し

といった感じでした。我が家のマカンターボもエアサス仕様となっており、借りる車体がバネサスであれば比較ができるなと思っていたのですが残念ながらそこは同一仕様に。エンジンは2Lターボということで我が家のV6 3.6Lとどう違うのか。

第一印象

マカンを走らせてまず第一印象は

「え?これで良くね?」

という感想でした。走り出しはほぼマカンターボと変わらないし、排気音はもちろん違うが、車内からだと意外とマカンターボと似たような音で、特別しょぼいと感じなかった。

しばらくは下道を走っていたのだが、違いは感じるけど特別劣っているという点というのは見つからずめちゃくちゃ好印象だった。車内は大型ディスプレイの違いや、細かいオプションパーツの有無はあれど、雰囲気はほとんど変わらないので違和感なく運転することができました。

シートに関しては、とりあえず乗り出した段階では不満も感じず、これもノーマルで良いなといった感想。

要するに第一印象は、マカンはベースグレードで十分マカンだ ということでした。

第二印象

しばらく運転していると新たな一面が見えてきます。

  • 車体が軽く感じる
  • 脚が柔らかい
  • 剛性感が薄い

この3つこれらに関しては細かく書いていきたいと思います。




車体が軽く感じる

マカンは、マカンターボに比べて車体が軽く感じます。もちろん車両重量がマカンの方が軽いため、当たり前といえば当たり前なのですが、2Lエンジンのおかげか、フロントが軽く頭の入りがとても良く感じます。エンジンも2Lとはいえ、下からしっかりとトルクが出てくる仕様なのでマカンターボとそんなに大きな違いは感じず、フロントが軽いという部分から車体全体が軽くなったような感じでした。ネガティブな言い方をすればどっしり感がなくなったという感じでしょうか。

脚が柔らかい

ある程度段差を超えてきてすぐに感じたのが足の柔らかさ。エアサス搭載車という部分は我が家のマカンターボと変わりないのに、ずいぶん柔らかく感じました。この車体も2段階サスの硬さを調節でき、スポーツ+にした場合は最大の硬さに変更されます。その状態で我が家のマカンターボのノーマル状態と同じくらいか、まだ柔らかいと感じるくらい。

マカンターボで段差を越えると突き上げてくるのですが、しっかりと吸収して収束させるという印象なのですが、マカンはフワフワと収束さていく印象。ちょっと言葉のチョイスが悪いですが、イメージ的にはこんな感じです。もちろん普通の車に比べて同じようにフワフワしているということではありません。あくまでもマカンターボと比べてということです。この違いは結構驚きました。

私もめちゃくちゃ詳しいわわけではないので、確かなことは言えませんが、こういった変化をもたらしているのは、

  • 車体重量の違い
  • ホイールサイズの違い
  • ブレーキの違い(バネしたの重量の違い)
  • マカンターボの方が剛性高い?

といったところでしょうか。車体重量はマカンの方が軽く、ホイールは19インチと21インチで大きく違います。またブレーキもマカンターボの方が強力なものが付いているので、バネ下の重量は圧倒的にマカンターボの方が高いと言えます。また、タイヤ自体も違います。マカンの方がエアボリュームは大きいですが、扁平率も高いのでタイヤの剛性感が低くなります。こういったあたりが、足の柔らかさにつながっているのだと思います。

個人的にはこの足の感じは圧倒的にマカンターボの方が好みであり、この部分は「自分の車の方が気持ちいな」と感じました。

剛性感が薄い

これも上記のサスの柔らかさで書いたタイヤ関係につながるのですが、剛性感が薄く感じます。また、もしかしたらマカンターボの方がより剛性を高めるためにボディに補強を施しているかもしれません。この辺は詳しく分かりませんが、マカンターボを乗った時のガチガチの塊感というものを感じられず、ここもマカンターボが優れている部分だと感じています。




エンジンに関して

さて、スペック上で見える大きな違いとしてエンジンが上げられますが、2Lエンジンはいかがなものなのかと言う話です。上記でも書いてきた通り、下からしっかりトルクが発生し、下道を走る分には何ら問題ないエンジンだと言いました。では高速道路はどうかと走ってみたわけですが、これまた100km/h前後までは全くストレスありません。パワー不足を感じることもありませんでした。もちろん猛烈なダッシュはできませんが、必要十分という感じ。

ただ高速走行時のトルクはどうしても2Lエンジンでは足りず、余裕の走りでぐいぐい進むというよりは、適正なギアを選んでしっかり走るといった印象。ここまではいいのですが、どうしても違いが出てくるのは音。

室内で聞く走り出しの音は「なんだ、マカンターボとそんなに変わらないじゃん」と思ったのですが、回していくと「4気筒の音だなぁ」といった印象。いい音というには少し物足りないなといった感じでした。

逆に好印象だったのはシフト。マカンターボのアクセルを深めに踏み、エンジンをしっかりと回して行くとシフトアップが高速に処理され、「バンッッッ!!」という音ともにシフトアップしていきます。これがめちゃくちゃ気持ちいのです。ゆっくりアクセルを開けていくと、半クラを使いながらシフトアップしていくような感覚でこういった歯切れの良い音はしません。しかし、マカンターボの場合この「バンッ!」という音を聞くには5,000回転くらいまで勢い良く回さないとPDKがそういった動きをしてくれません。しかしマカンターボの5,000回転といえばそこそこのスピードが出ており、なかなかそういった乗り方をすることが難しいのです。

しかし、マカンはエンジンパワーもないので簡単に高回転域までエンジンが回ります。その際にシフトアップすると同じように「バンッ!」という音とともにシフトアップしていくのでこれは同じように気持ちいです。マカンターボより簡単に気軽に回せるのでこの部分の楽しさはマカンに軍配といった感じでした。

最終的な印象

ということで家に着く頃の最終的な印象は、

これで十分。変に上級グレードを選ばなくても十分マカンだった

という感じです。明確に優れていると感じたのは

  • 頭の軽さ
  • 回せるエンジン

といった感じ。もし改善できるなら、

  • もう少し剛性感が欲しい
  • エンジンのパワー感は気にならないが、音は仕方ない
  • シートは18wayの方がより疲れない

といった感じでした。シートに関しては8wayでも最初は問題ないと思ったのですが、長時間乗っているとやはり細かく調整ができる18wayの方が疲れず、椅子は18wayにしたいなと思いました。それからシートメモリ機能がないのもマイナス。可動部分が少ないからメモリさせなくても同じような設定にできるでしょと言われればそうなのですが、やはりメモリ機能は欲しいですね。18wayのオプション価格は297,000円なっているので悩むポイントではあります。

剛性感に関してはどうしようもない部分がありますがタイヤを変えると印象が変わるかもしれません。しかし試せていないので、気になる方は試乗した方が良いですし、営業マンに質問してみてもいいと思います。しかし、マカンターボと比べて初めてわかる部分でもあるので、比較対象がないのであればマカンでも十分楽しめるということになります。




私が素のマカンを買うなら

最後に私が素のマカンを「価格重視」で購入するならこんなオプションをつけてみたいなとリストにしてみました。

  • 21インチ911Turboデザインホイール 587,000円
  • エクステリアパッケージ 264,000円 or 359,000円
  • PASM 193,000円
  • シートヒーター 70,000円

この4つです。シートは18wayが良いですが、予算が限られているとしたら削ります。

素のマカンを購入する方はおそらくできるだけ価格を落としたいはず。その中でもやはり欲しいのは、21インチ系ホイール。私のマカンターボには911デザインホイールが付いているのでここでも同じにしましたが、好みのデザインでいいと思います。タイヤの剛性感も上がります。それからエクステリアパッケージ。これも私のマカンターボについていますが、21インチホイールと、エクステリアパッケージがあると、「あれ?あのマカンちょっと違う。やってんねぇ」と見えてきます。

値段に幅があるのはハイグロスを入れると高くなります。これは好みですね。中はほとんど見られることはありませんが、外見は多くの人がみます。やはり決まってるスタイルの方がオーナーとしても鼻が高いです。あとはシートヒーターですが、これはあった方が快適です。

逆に走り系はPASMのみ。個人的に足が硬めが好きなので、気にしない人は必要なし。スポクロですが、PDKでスポーツ+に入れるとかなり高回転を維持します。下道で高回転モードになると走りにくいですし、私はまず使わないです。スポーツモードで十分ですし、もっとキビキビ走るならマニュアルモードにして走ればOK。それくらいしっかりと走る印象でした。私のマカンターボはトルクベクタリング以外全て走り系のオプションがついていますが、使っているのは、エアサスによる車高ダウンモード、スポエグONの二つだけ。それ以外は全く使わないですし、その二つもあるから使っているだけで、ないならないで問題ないといった感じ。(スポエグは今選べないかもしれません)




エクステリアはハイグロスを入れなければ、合計1,114,000円のオプション金額となり、車体価格と合わせると、8,654,000円となり。現実的な金額。外見なんてどうでもいい、走り系のオプションをという方は100万円分の走りオプションを入れてもいいと思いますし。100万円もあれば、エアサス、トルクベクタリング、スポクロ、など入れてもお釣りがきますし、組み合わせによってはPSCBも選べます。ただ、個人的には所有した時の満足感は個人的にエクステリア関係かなとも思いますね。ただホイールの剛性感を得られないのは注意。逆に外見もどうでもいいという人はシートヒーターくらいでもいいのかも。それくらい素のマカンは、ポルシェマカンです。

ちなみに資金に余裕がある方は、GTSやturboにゴリゴリオプションを盛ってください。

ポルシェのコンフュギュレーターは非常に楽しいので何回でも遊んでしまいます。ぜひ予算の都合のあった、自分だけのポルシェを完成させてみてください。

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