4気筒と2気筒どちらが良いのか

我が家でコンスタントに乗っているバイクはM1000RR、RnineT、CB400SBの3台だ。M1000RRとCB400SBは4気筒、RnineTは2気筒になる訳だが、当然この二種類のエンジンは性格が全く違う。もちろん同じ4気筒でも違いはあるし、2気筒は特にいろんな違いがある。今回は我が家のライナップをベースに4気筒が良いのか2気筒が良いのかという話をしていきたい。




それぞれの特性

バイクに乗る人にとって今更気筒数の特性に関して説明するのも失礼かと思うが、基本的に気筒数が多いほどエンジンの振動が滑らかになっていく。

これまでに1気筒〜6気筒のエンジンが存在しており、それぞれの私のイメージは

  • 1気筒・・・排気量が小さく、パンチのあるパルス感
  • 2気筒・・・一番の激戦区 気持ちいパルス感
  • 3気筒・・・アグスタ、トライアンフ、ヤマハ いいとこ取りエンジン
  • 4気筒・・・ハイパワーを出すならこれ 直列とV型
  • 5気筒・・・RC211V、RC149
  • 6気筒・・・シルキー CBX1000、K1600

と言ったイメージだ。この中でも6気筒は選択肢が非常に少なく、よほどこだわらない限り辿り着かないだろう。5気筒に関してはレース車両なので選択の余地なしということになる。そうなると、バイク業界は1、2、3、4気筒がほとんどということになる。中でも3気筒は外車のイメージが強く、最近だとヤマハが出しているが、選択は決して多くない。

2気筒は激戦区

この世の中で一番数があるのは原付なども含めて1気筒のエンジンのような気がするが、私が一番の激戦区と考えているのは2気筒。2気筒エンジンは非常に形が豊富で、

  • 並列、直列2気筒(180度型、270度型、360度型、など)
  • V型2気筒
  • L型2気筒(厳密にはV型といえるが)
  • 縦置き型2気筒(これもV型だが)
  • 水平対向2気筒

などとさまざまなラインナップがある。2気筒はどのエンジンタイプにするかで特徴が大きく変わる。

私が所持したことがある2気筒は、L型2気筒と、水平対向2気筒。運転自体は縦置き型以外は一通り運転したが、どれもそれぞれ特徴的なパルス感が合ってバイクらしいバイクともいえる。また、近年では排ガス規制などもあり、これまで4気筒で作られていた250ccクラスのレーサーも2気筒で作られている。もちろんこの中にアメリカンも含まれる。2気筒でも一部高級な車両もあるが、4気筒に比べてパーツ点数も少なく金額も安くなる傾向にあるのも嬉しい。速さを求めるもよし、味を求めるもよしの激戦区だ。




2気筒と4気筒の走るイメージ

さて、ようやく我が家のバイクの話になる訳だが、冒頭でも書いた通り、2気筒部門としてRnineT、4気筒部門としてM1000RR、CB400SBを所持している。

いざ乗り比べてみると、走り方に明確な違いがある。

4気筒は粒のない回転フィールが気持ち良く、高回転まで伸びやかに回っていく。要するにぶん回すのが楽しいという訳だ。一方2気筒はパルス感が心地よく、ぶん回すというよりは低い速度を高いギアで走ることが楽しい。

要するに4気筒は回してなんぼ、2気筒は流してなんぼという感じだ。これがスピードメーターに強く現れる。私が4気筒のバイクを運転するとき、どうしても速度が速くなる。必要以上にエンジンを回してしまうからだ。4気筒を運転する際、停止状態から一気に加速して、80km/hほど出してから60km/hまでスピードを下げて調整するイメージ。(イメージです。実際の制限速度は遵守しましょう) 一方2気筒は停止時からゆっくりスタートし、60km/hまで上げて調整するイメージ。

エンジンの特性も当然違う訳だが、乗り手の扱い方まで変わってくるものかと感じている。4気筒に関しては、M1000RRも、CB400SBもどちらも走り方に変わりはなく、やはり一気に加速して、下げて調整するイメージで乗る。さらにいうと、M1000RRよりもCB400SBの方がその傾向が特に強い。これはM1000RRは出力が高すぎてエンジンを回すことが困難なためだ。だから、間違いなく、私の免許の寿命は2気筒よりも4気筒に乗っている方が短いともいえる。

最近の傾向

私が若いとき、ホーネットやバリオスが流行っており、私もヤマハのFZR250Rを所持して運転していた。これは17,000rpmくらいまで回る超高回転型エンジンで非常に楽しかった。小さな排気量だったのでぶん回せるということもあったと思うが年月が経つにつれて、高回転まで回さなくてもバイクは面白いということに気がついた。もちろん上記でも書いた通り、今でも4気筒に乗ると回してしまう癖は抜けないが、最近はRnineTのようなゆったりとパルスを感じながらのんびり走ることに楽しさを見出しているような気がする。




最後に

ということで私からの最近のおすすめは4気筒エンジンよりも、パルス感を強く感じられる2気筒。サーキットで使うのなら4気筒が気持ちよさそうだなといった感じだ。とはいえこれは性格的な部分もあるし、これまでの経験から選択することもあると思う。どの気筒数が良いということはなく、完全に好みなのは間違いない。もしこれから初めてのバイクを購入するという方がいるのであれば、2気筒をお勧めしたいが、是非いろんなバイクを試乗して、自分の感覚に一番合うエンジンを見つけてみてほしい。

関連記事

M1000RRとRnineTの暖機運転をしたら水冷・空冷エンジンの違いがわかった