水平対向2気筒エンジンの魅力

水平対向エンジンの歴史は長く、wikiを読んでみると1923年頃にBMWmotorrad最初のオートバイ、R32というものが存在していたようです。そんな水平対向エンジンを、私が体験したのはつい最近の出来事。これまで様々な理由から遠ざかっていたのですが、実際に触れてみるとその素晴らしさから現在は虜に。今回は私が思う水平対向2気筒エンジンの素晴らし部分を話していきたいと思います。




初めての水平対向2気筒エンジン

私が初めて水平対向2気筒エンジンに触れたのは、BMWmotorrad R1250R。このバイクを買うときに様々な試乗を行ったのですが、ターゲットは水平対向2気筒エンジン搭載モデルということ。元々R1250Rを狙ってディーラーに行ったわけではなく、R1250GSを狙っていたのですが、迷走しまくってR1250Rに辿り着きました。

その後1年で売却しS1000RRを乗ったわけですが、やはり水平対向2気筒エンジンが恋しくなり、RnineTを増車。現在はRnineTで水平対向2気筒エンジンを楽しんでいます。

水平対向2気筒エンジンの魅力

水平対向2気筒エンジンの魅力とはなんなのか。人によって違うと思いますが私が考えている魅力は

  • 独特な見た目
  • 抜群な安定性
  • エンジンの2面性
  • 暑くない

といった感じ。それぞれ詳しく話していきたいと思います。




独特な見た目

水平対向2気筒エンジンといったらまず見た目です。左右に大きく張り出したエンジンはまさに異質。私は特に正面から見た姿が気に入っており、バイクに全く興味ない人が水平対向2気筒エンジンを見ると

「なにこれw どうなってんのw」

などと言われます。なんか煽られているように言われるのですがはっきりいって最高の褒め言葉。それくらいインパクトがあるフォルムと言ってもいいかもしれません。バイクに乗っている人ですらすごい造形だなと感じるレベルなので、いきなり好きか嫌いか分かれるポイントに。私は好きですが苦手な人もたくさんいると思います。

この水平対向2気筒エンジンを除いて、「異質」と感じるエンジンはMoto Guzziの縦置きV型エンジン。DUCATIのL型エンジンも特徴的ではありますが、バイクに乗らない人から見れば特に変わっているという印象はないと思います。誰が見ても何かがおかしいと感じ取れるのが水平対向2気筒エンジンと、縦置きV型2気筒エンジンかなと私は思っています。

私の場合は水平対向2気筒エンジンですが、この突き抜けたフォルムを大変気に入っており、これこそがまず一番最初にくるメリットかなと考えています。

抜群な安定性

この世は全て物理法則で動いており、左右に張り出したエンジンはヤジロベーの如く、安定性が高いであろうということは容易に想像できるかと思います。スリムなバイクと比べて動きが穏やかでめちゃくちゃ扱いやすいのです。

GSシリーズのフラッグシップが水平対向2気筒エンジンであり、「陸の王者」と言われる所以はまさにここにあるのかなと思います。近年はアドベンチャーバイクの人気が高まり、各社から様々な車種が発売されています。多くのジャーナリストが「それでもGS」と言わせられるのは不安定な道を安定して走ることができる水平対向2気筒エンジンの恩恵と言っても良いのではないでしょうか。

少し言葉を変え、悪い言い方をすると「寝かしこみに対して動きが重い」ということ。これは安定してるからこそ感じるトレードオフの部分となりますが、動きが重いことが水平対向2気筒エンジンのメリットということになります。

この辺も大きく好みが分かれます。DUCATIのように横幅の狭いエンジンは物理的に不安定となり、結果寝かしこみが軽くなります。こういったバイクを好む人もいると思いますのでそういった方にとってはデメリットと言えるかもしれませんが私にとっては大きなメリットです。




エンジンの2面性

過去の記事でも書いていますが、水平対向2気筒エンジンのパルス感は決して強くありません。「ドコドコと走ったら楽しそう」といったイメージでこのバイクを選ぶとイメージと違うと感じるのではないかと思います。私も「2気筒のエンジンだし、BMWmotorradのお家芸エンジンなのだからさぞ味のある鼓動感なのだろう」と思っていたのですが、普通に裏切られました。

そのため、初めて手にしたR1250Rのエンジンの感触はあまり好きとはいえなかったと思います。

しかしある程度距離を乗ってくると段々と水平対向2気筒エンジンの特性がわかってきます。結論は、

「このエンジンはスポーツ感と、レトロ感のいいとこ取りをしている」

ということです。スポーツ感とは粒の細かい抵抗感のない吹け上がり。レトロ感は粒の大きい、パルスのある走り。これらが両立していると感じました。粒が大きいと、細かいは相反する要素です。いいとこ取りと書きましたが、エンジンのパルス感がスポーツとレトロの中間をとっているということでありません。どっちも持っているのです。その切り替え方法は速度域と選択するギアです。

スポーツ走行といえば高い速度を低いギアで走らせます。この時のエンジンのフィーリングは綺麗に吹け上がっていき、粒の細かいよく回るエンジンというイメージを持てます。逆にのんびり走る時は、低い速度を高いギアで走らせます。そうなるとパルス感が増してきて味わいのある走りになっていきます。パルス感を出すコツはとにかくギアを上げていくことです。40キロくらいで走行していても5速6速で走ることは可能で、その際のパルス感はそれなりに大きくなります。

適正なギアで走るとパルス感も薄れ、大人しいエンジンといった印象。回しても気持ちいし、ドコドコ走っても気持ちい。どちらも気分的に必要ないという時は適正なギアに入れておけばストレスなく走ることができます。

ここまで走らせ方で変化するエンジンも珍しいと感じていて、M1000RRやCB400SBなどは4気筒であるため、こういった2面性は持ち合わせていません。

これもまた水平対向2気筒エンジンのメリットとも言えると思っています。

暑くない

何気に嬉しいのは暑くないということ。エンジンの位置はバイクによって様々ですが、4気筒なら膝の内側。L型エンジンならお尻の下。などと基本的にエンジンの位置は体の中心に近く、熱をもらいます。M1000RRなどはフレームがものすごく熱くなるため、長時間触れれば低温やけどはもちろん、下手すれば普通に火傷するレベル。しかし水平対向2気筒エンジンはシリンダーが足首当たりの前に来ます。これがめちゃくちゃ快適です。

夏は基本的に暑いのですが、最も熱くなる部分が足首より下なので、他のバイクに比べてかなり涼しく感じます。冬も同様ですが、上半身のジャケットや下半身のオーバーパンツなど、防寒対策を十分にしても意外と寒いのがつま先。この部分はあまり対策のしようがなく、我慢もできる部位であることから諦めるしかありません。しかし足首より下を温める水平対向2気筒エンジンはここでも力を発揮し、冬でも快適に乗れます。

もちろん冬場の場合は股下からの熱が少なくなるので寒いと感じることもあるかもしれませんが、体の中心に近い部分は寒さ対策ができるので足を温められるということもメリットの一つだと思っています。




とはいえ好みは選ぶ

と、ここまでメリットを話してきましたが、やはり好き嫌いがはっきりするエンジンだと思います。デザインに関しては「苦手」という人にとっては全く魅力に感じないと思います。

安定性に関しては癖がなさすぎるという特徴を持っていますし、2面性があるという部分もどっちつかずという感じ。

個人的には運動性能的に扱いにくいといった癖はないので、デザインの部分で「かっこいい」と思えるなら選択肢に入るのではないかなと思っています。

デメリット

では私がデメリットと感じている部分について話していきます。トレードオフとして考えられる部分は省きますが、

  • 重量が重い
  • 価格が高い
  • 横幅が広い

この3つです。水平対向2気筒エンジンはエンジン本体がかなり大きく余裕で200kgを超えます。エンジンが下にマウントされているので操作感的な重さは感じませんが、物理的に重いというのは変わりません。もちろんこの重量感も安定性に繋がっているとはいえますが、少しでも軽いマシンを探している場合は選択肢から外れそうです。

そして価格。水平対向2気筒エンジン搭載モデルはどれも高価です。S1000RRは4気筒モデルですが2気筒のRnineTと比較してもたったの10万円程度しか差がありません。これは異常に高い部類と言っても良いかと思います。最も安い水平対向2気筒エンジン搭載モデルはR1250Rで、それでも1,950,000円します。

エンジンの張り出しはハンドル以内に収まっているとはいえ、出っ張り感は気になります。特に狭い道や、縁石の脇などを走る際はぶつからないか慎重に走る必要があります。もしヒットさせてしまうと壊れるという以前にエンジンという剛性の高い物体であることから体が吹き飛ばされるほどの衝撃が発生すると思います。そのため十分注意が必要です。




最後に

ということで今回は水平対向2気筒エンジンの魅力について記事にしてみました。私としてはデメリットを引いても十分に魅力溢れるエンジンだと思っており、特に空冷のRnineTに関しては本当にお気に入りのバイクで長く乗るのではないかと予感しています。またBMWmotorradというブランドから所有感も高く、高回転良し、低回転良しというエンジンの2面性は1台持ちのバイクであれば良い選択なのではないかと思っています。

気になっている方はぜひお近くのBMWmotorradにて試乗することをお勧めします。

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