今回は前回まで揃えた装備を携えてオフロードコースを走ってみました。私はオフロードコースの走行は初めてで、何なら本格的なオフロードバイクに乗るのも初めてです。オフロードとはいったいどんな感覚なのか楽しみです。
初心者歓迎のオフロードレース
私が参加したのは初心者歓迎のオフロードレースです。細かくクラス分けがされており、速い人とは一緒に走ることがないため安心して走行することが可能です。
初めに座学ということで講師の方に話を聞きますが
「楽しめればOK!以上!」
といった感じで即終了笑 難しい技術を伝えても実践するのは難しいのでオフロードがどんなものかということや、走って楽しかったということを感じてくれればOKということでした。
とはいえ何も考えずに走ってもあまり練習にならないのでオフロードの先輩から話を聞きながら
- 凸凹に対してはスタンディング
- コーナーはリーンアウト
- ブレーキは案外効くから普通にかけろ
の3点を頭に入れていざスタートです。
ちなみには車両はCRF125となっており、運営側からレンタルした車両になります。
練習走行
まずは練習走行です。これが本当の初オフロードなので恐る恐る走り出します。まず思ったより轍がたくさんあり、ハンドルが取られるということ。たくさんの方々が走行した轍が至る所にあり、その轍に対して斜めに侵入するとおそらく転倒するだろうと予想できます。
ここで問題になるのが視線の場所。サーキットの場合は奥へ奥へと見ていくことがそれほど難しくなくできるのですが、オフロードでは地形の状況が気になるので視線がどうしても下がってしまいます。視線が下がると自分が行きたい方向へバイクを進められない上に、次のコーナーが迫ろうものなら激突の恐怖から、ぶつかりそうな場所を見てしまい一直線となりそう。
ということで練習走行中に4つ目の課題として地面を見るのは程々にして行きたい方向をしっかり向くということを意識することに。それ以外の部分はゆっくり走る分にはそれほど苦労はせず、今まで培ってきた技術を応用して何とか対処しました。ブレーキも普通に効きます。
ただし、コーナーだけは無意識にリーンインの体制を作ろうとしてしまい、2ステップくらい無駄な動きをしてからリーンアウトで曲がる感じになってしまいます。この辺は慣れが必要になりそうです。
予選
予選ではある程度速く走ることが求められます。自分よりも遅い方もたくさんいましたのでその方々を抜くシーンも当然出てきます。追い抜きのメカニズムはサーキットと同じで、相手が倒し込みをする前に頭を突っ込むというのは変わらないと思うのですが、問題はコースの狭さと走行ライン。レーシングサーキットとはコースの広さが全然違いますので横に並ぶのは非常に怖いです。
また走行ラインに関してですが、オフロードはある程度確定した走行ラインを走るのは難しいと感じました。地形が周回ごとに変わって行きますし、さっきと同じようなラインで走れるかなどが全くわかりません。仮にこのコーナーで追い抜こうとしても、
- 自分が狙ったラインをちゃんと走れるのか
- 相手が想定しているラインを走ってくれるのか
の2点が怖くてなかなか飛び込めません。それでも探り探り前方車のインが空いたら飛び込むようにして何とか初心者クラスの真ん中の順位でフィニッシュすることができました。
オフロードレースのルールはあまり詳しくありませんが、今回は予選でポイントが加算され、決勝でもポイントが加算されその合計値で順位が決める方式のようです。サーキットのように予選順にスターティンググリッドが違うということもなく、予選で何位であろうとも決勝は横1列スタートでした。
決勝レース
決勝レースもやることは変わりません。本日の課題である4点を意識しながらできるだけ前へ前へ進みます。この頃にはかなり慣れてきており、普通のコーナーではリーンアウトで足を出しながら曲がるということができるようになってきました。コーナリングスピードも周りと比べても速いと感じることができぐいぐい前に追いつきます。
そして事件は起きるわけですが、コースではジャンプするシーンが多々あります。とは言っても最初は全くジャンプしてなかったのですが、決勝ではしっかりと飛ぶことができるようになっていました。
前がつまり始め、5台くらいの渋滞が形成されます。小さなジャンプスポットで空中に浮いた瞬間に、空中で車体が30°くらい横を向きました。ありえない動きだったので一瞬でパニックになりましたがうまく着地できずそのまま転倒。何が起こったのかわからなかったのですが目の前を見るとキッズが一緒に転倒しています。
最初私が転倒に巻き込まれたのかと思いましたが、どうやらキッズが私に追突してしまったようです。とりあえずキッズの安全を確認し、本人は問題ないというのでバイクを起こし再スタートをさせました。私はその後ゆっくりとスタートしたところで決勝終了。初めての転倒を経験しました。
オフロードレースはオンロードレースと比べて、接触が多いということも知ることができました。
耐久レース
次は耐久レースです。耐久レースは決勝レースとは違うコースを走るのですがこれがまた初心者には難易度の高いコースでした。耐久レース自体は30分の耐久で、最初聞いた時は「耐久と言いながらも短いじゃん」と思っていたわけですが、とんでもない。オフロードで使う体力はレーシングサーキット以上だと思います。
決勝で使っていたコースはどちらかというとフラットなコースだったわけですが、耐久コースでは強烈なアップダウンがあります。上り坂に関してはそれほど怖くなく、アクセルを開けてバランスを取っていれば問題なく登り切れるのですが、問題は下りです。登った分だけ降るわけですが、この角度が初心者には恐怖です。私はアクセルをほとんどオフ状態にして勇気を振り絞って降るようにしていました。
レースが終わってから周りに降りはどうやって走っているのかと聞くと、
「アクセルは開けてるし、浮いてる方が速い」
と言われます。この人たちやばいと思わせてくれました。とりあえず無事に完走することができ、私の初めてのオフロードレースは完了です。
オンロードレースと比べてどうか
私の場合レーシングサーキットの方が多く走っているので当然オフロードコースよりも、レーシングサーキットの方が走りやすいと感じました。特に思うのがやはりラインです。自分のラインも自信を持って進めないですし、抜こうと思った時に相手が轍などでタイヤを取られこちらにぶつかってくることもあります。
レーシングサーキットを人間の技術9、地形1の割合で走るのならオフロードコースは人間の技術5、地形5といった感じでしょうか。地形の要素は不確定要素が多く、慣れていない私にとっては非常に難しいと感じた部分です。
しかしやはりオフロードも楽しかったという印象を持てたのは良いことで、次回があるならまた参加してみたいと思えました。来シーズンはオンロードとオフロードどちらのサーキットも走行する可能性がありますが、私の周りがどちらかというとオンロード寄りなのでどうなるかは不明です。
最後に
ということで初めてのオフロード走行でした。初心者枠で走れたこともありのびのびと走ることができたのがポイントでした。周りがめちゃくちゃ速かったらかなり怖いと思います。オフロードバイクはレーシングバイクに比べてパーツが安めな上に、転倒しても大きなダメージを受けにくいのでお財布事情的にも良いです。
私の周りがどんどんオフロードにのめり込んでいくようであれば250ccくらいのオフロードバイクが欲しくなるだろうななんて考えてしまいます。とりあえずは保留ですけどね!