さて今回はツナギの話です。バイクをサーキットで走らせるためにはレーシングスーツ、ツナギが必要となります。しかしこのツナギという装備は非常に高く、オーダーになれば30万を超えたりもします。そんな高額の装備でも安く手に入れられるツナギがあります。それがベリックの10万円セットです。
ベリック10万円セット
ベリックの10万円セットの内訳は
- レーシングスーツ本体
- レーシンググローブ
- レーシングブーツ
- 脊椎パット
などが含まれており、全部で10万円です。(税込11万円)この価格ははっきりって激安と言え、レーシングスーツを10万円で買ったとしてもブーツとグローブを入れれば14、15万くらいになってしまうこともあり得ます。これからサーキットを始めようとする方にとって心強い味方なわけです。
さらにMFJ公認ということもあり、様々なレースに参加することも可能です。
ピカピカな10万円セットを纏う初心者
先日の走行会には総勢150名ほどのライダーたちが集結しました。その中にはツナギなしライドを楽しむ方もいるわけですが、ツナギを着ていたのは100名近くいたでしょうか。みなさん様々なツナギを着用しており、高いメーカーのものであったり、古いものであったり、ボロボロのものであったりと色々です。そしてベリックの10万円セットもめちゃくちゃ多いです。もちろん私もそのうちの1人です。
10万円セットを着用している人が全て初心者ということはありませんが、ピカピカな10万円セットを着たライダーはかなりの確率で初心者が多いということは少し考えれば思いつくことです。これが実走行になるとさらによくわかります。
実際に走行すると
私も含めて初心者がサーキットで難しいと感じるポイントの一つとして追い抜き追い抜かれがあります。早い人が横に並ぶと道を無意識に道を空けたり、自分のペースが前のペースより少し速いくらいではなかなか追い抜けないのでずっと前に合わせて走ってしまうなどよくあります。
私を含めてそんなソワソワしながら走ってそうな雰囲気はやはり初心者、そしてピカピカな10万円セットを纏った人が多いです。初心者はコーナー手前で横に並ばれると抜かれないようにしようと張り合う人は皆無で、「どうぞ先に行ってください」となります。スポーツ走行で身に付けなければいけない技術の一つは追い抜きだと思っています。追い抜かなくても走れないことはありませんが、やはり自分のペースで走った方がいいので少しスピード差があるのであれば追い抜けたほうが良いに決まっています。
ペースが遅い人には悪いですが、私は新品10万円セットを着ている人を一つ目印にしており、コーナーでは十分な距離をあけつつもイン側に入り相手に自分の存在を知らせます。そうなると相手は先に行かせようとなるので、意外と簡単に追い抜きができます。こうやって少しずつ追い抜くということを学んでいるわけです。
10万円セットは悪くない
ここで勘違いしないでほしいのはベリックの10万円セットは決して悪くないということです。これからずっとサーキット走行を続けるかわからない初心者が身に纏っているというのも当たり前の話で、私も同じです。上記のように10万円セットを初心者として目印にしていると言いましたが、私も同じように初心者と判断されていることでしょう。
初心者なのですからサーキット走行に慣れていないのは当たり前で、これから上手くなっていくのですから、一般公道でいう「初心者マーク」のようなものでしょうか。私はこの初心者マーク的に10万円セットを纏っていると少し安心します笑
速い10万円セットになりたい
もちろん10万円セットを着ていても速い人はいます。何度も転んでボロボロになっている10万円セットもいます。そういった人たちは普通に速いです。私はこれを少しかっこいいなと思っています。10万円セットで走っていることも、仮に転んでボロボロになったツナギで走っているのも練習していることを感じられ、好印象です。私も10万円セットで高級ツナギを着た方を抜きたいなんて考えたりもします。
最後に
ということでベリック10万円セットのお話でした。私にとっては初心者マーク的な存在である10万円セット。しかし、この初心者マークであることを武器に技術を磨いていきたいと思います。そしてこのツナギがボロボロになったその時にはクシタニでもアルパインスターでもより豪華なオーダーメイドツナギを着たいなどとも思っています。ただし、10万円セットツナギがボロボロになるということはバイクもボロボロになっているということになりますが・・・。