ポルシェの延長保証って何?入るべき?

今回はポルシェのサービスの一環である中古車延長保証について記事にしていきたいと思います。個人的にポルシェの延長保証は非常に優れていると思っていて、なんと中古車にも適用されます。ポルシェの購入を考えている方は是非この保証も含めて一度考えていてはいかがでしょうか。それでは詳しく話していきます。




ポルシェの保証

ポルシェは新車で購入した際、3年間の保証が付いてきます。基本的には3年で壊れるというケースは少ないと思いますが、それでも何かあったときしっかりと直してくれるのは大きいです。そして4年目になると、新車保証が消えてしまうのですが、延長保証(アプルーブド保証)というものに切り替えることが可能で、期間はなんと12年間。新車保証が終わってもあと12年は保証を延長し続けることができるのです。

多くのメーカーでは延長保証は5年までといったケースが多く、最近の車であれば5年経ってもどこも悪くならないなんてことの方が多いと思います。10年くらいたってくると様々な部品が悪くなってくることがありますが、ポルシェの保証は新車時から15年間保証できるのですからとても魅力的なサービスであるのは間違い無いです。

何が保証されるのか

保証に関してですがこれについてはホームページから引用させていただきます。

ポルシェ認証保証の利点

  • 全てのコンポーネントにおける修理費用をポルシェが負担(部品及び工賃を含む)
  • 全ての世界で有効
  • 全てのポルシェ正規販売店で適用
  • 12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月の保証延長が可能
  • お客様の費用負担なし
  • 保証期間中は走行距離無制限
  • 初年度登録から最長15年までのポルシェ車が対象
  • ポルシェの純正部品のみを使用
  • 明確な基準に基づく点検、整備の実施
  • 車両を個人またはポルシェ正規販売店に売却した場合も保証を継続

とのこと。海外でも適用されるという部分についてなかなかそんなシーンは思いつきませんが、すごいのは走行距離無制限というところ。15年で100万キロ走ったって保証されるわけです。

そして適用されない内容ですが

  • ワイパー、ブレード
  • タイヤ
  • ブレーキパッド及びブレーキディスク
  • ショックアブソーバー
  • スパークプラグ
  • バッテリー
  • PDCCリザーバー
  • ドライブベルト
  • 全ての電球
  • 全てのフィルター、フルード、オイル及びグリース
  • クラッチプレート及びクラッチプレッシャープレー

と書かれています。主に消耗品類がここに該当するわけですが、気になるのはショックアブソーバーが含まれていることです。これは走る、止まる、曲がるという当たり前の機能に関わる重要な部分でもあります。ブレーキディスクを交換しなければいけないのはドイツ車では有名な話ですし、クラッチに関しても減るものということなので、消耗品の位置づけとなります。しかしショックアブソーバーが消耗したから交換するというのはあまり聞かないので、どの辺りのことを言っているのかは詳しく聞かなければわからないのですが、壊れやすいということなのでしょうか。また、私のマカンターボはエアサスが付いているのですが、その辺の不具合はどう処理されるのか確認が必要だと思いました。

中古車にも適用

この保証のすごいところは中古車にも適用されるということです。もちろん素性のわかっている中古車、すなわちディーラー認定中古などでなければ加入することはできませんが、中古車でも保証されます。中古車の場合そもそも保証は1年間となっており、それ以降は延長保証に加入するか選択を迫られます。入らなくてもいいのですが、一度でもこの延長保証(アプルーブド保証)を外してしまうとそれ以降は加入することが出来なくなるそうです。

ただ、認定中古でなくても保証に入ることは可能で、そちらは延長保証という形ではなく、スタンドアローン保証というものになります。一度延長保証を外してしまった車両が再び保証を受けるためにはスタンドアローン保証に切り替えなければいけないようで費用も高くなります。

認定中古車でなくても保証を受けられる道を与えてくれるなんて気前が良すぎます。ポルシェとしては15年くらいなら大きなトラブルは起きにくいだろうという気持ちもあるでしょうし、そもそも値段が値段なので得をできるかといえば微妙なラインともいえます。

マカンターボの場合の金額

我が家のマカンターボは2015年式でこの記事を書いているのが2022年なのであと8年間の保証を受けることが可能ということになります。金額ですが、

  • 延長保証(アプルーブド保証) 114,400円/年
  • 後から入る保証(スタンドアローン保証) 175,000円/年くらい

スタンドアローン保証に関しては、私は加入していないので正確な値段は調べていませんが、営業マン曰く6万円くらい上がりますといっていたので、175,000円としました。

これを高いと取るか安いと取るかは難しいところです。114,400円を12年間支払い続けると、1,372,800円ということになり、保証費だけで車が買えてしまいそうです。100万円を超える修理費が発生する部位など早々ないですが、でももし発生したと思うと入ったらいいような気もしてきます。しかし、この保証は中古車にこそぴったりな保証だと私は思っています。




中古車に延長保証がぴったりなわけ

私のマカンターボは上記でも書いた通り、あと8年分延長することが可能です。そう、4年分は支払わなくていいわけですし、もしその間で何かあったとしても前のオーナーやポルシェディーラーが直してくれているわけです。マカンターボで8年間というと、915,200円とぐっと値段が下がってきます。また、当然4年目よりも、14年目の方が故障するリスクは高くなり、保証を使用する期待値は高くなるわけです。4年目も15年目も同じ金額なわけですし、最後の年にあちこち壊れてリフレッシュできたらいいなと思うのは普通だと思います。

ですので、中古車を買う際は発売されてから9年目、もしくは11年目の車両がお得になる可能性が高くなると思っています。ローンは大体3年や5年で組む人が多いので、その間に故障してしまい、追加で支払いをするのは正直きついです。5年で組む人は9年目。中古車保証が1年つくので残りの5年を延長保証で対応します。3年ローンを組む人は11年目ということになりますね。その後、残クレなどで購入していれば売ってしまってもいいですし、そのまま再ローンをしてもいいと思います。それ以降は壊れるものと割り切って乗っていくことになります。

なのでこの延長保証というシステムは中古車にピッタリだと感じています。

新車には向かない印象

これも上記の話に通じるのですが、延長保証は新車には向かないかという印象です。4年目5年目で壊れるケースはやはり少なく、保証を使う期待値が低いです。また同じ車を15年間乗るのかというのも疑問で、仮に7年目くらいに手放してしまうと、マカンターボの場合4年間の支払いで、457,600円。何もない可能性が高く費用対効果は小さいと思います。しかし、私も先日ポルシェスポーツエグゾーストが故障し保証で直すことになりましたが、7年目の出来ことです。7年目に起きているのでまた判断が難しくはなりますが、それなら期待値の高い10年〜15年の後半に支払いうという方法もあります。そうなるとスタンドアローン保証です。

ざっくりの計算になりますが、10年〜15年のラスト5年間だけスタンドアローン保証に入るとしたら、マカンターボの場合175,000×5年=875,000円 延長保証12年間の1,372,800円と比較してもかなりお得になると思います。

もちろん保証は入っているときに何かが起きないと保証されませんので、その辺は完全な運ということになります。10年間何も起こらなかったから11年目から入るという選択肢もあれば、7年目に大きなトラブルを多数の部位を、保証で直したから逆に解除する。などと何が一番よい選択かは終わってみなければわかりません。とはいえ長く車を持つつもりなら後悔しようないように12年間フルで入ってもいいのかもなとも思います。




私は入っている

これまでの文面からわかるように私は延長保証に加入しています。理由は二つあって、

  • 急に大きな出費に対応できないかもしれないから
  • ポルシェディーラーのサービスの一つだから

という部分です。費用に関してはわかりやすいと思いますが、ポルシェディーラーのサービスだからというのは、ポルシェディーラーで購入した特権のようなものです。ポルシェの中古車はディーラー中古だけでは当然ありません。いろんなところで購入することは可能ですが、その中古車屋さんが延長保証を12年もつけてくれるわけがありません。せっかくポルシェディーラーで買ったのだからその人だけが受けられる恩恵は受けておくというのが私の考え方です。以前の記事でも書きましたが、高級車はディーラーサービスを含めて高級車と考えています。ですのでディーラーの様々なサービスは可能な限り受けたいと思っています。(他社で購入した中古車でもスタンドアローン保証には入れますが)

乗り潰す決意ができた

私はこの延長保証に入る前、どこか壊れたら嫌だなとずっと思ってきました。中古車保証のあるうちに色々壊れないかなとか思ったくらいです。その結果、どうでもよい用事にはマカンターボに乗らずにアルファードを使用することが多く、どこでも乗れるポルシェから遠ざかっていたわけです。しかし、この保証に入ってからは意識がガラッと変わって、ガンガン乗ろうというふうに考えるようになりました。むしろ走りまくった方が得なのです。中古市場で20万キロ走っているポルシェはなかなか見ませんが、ポルシェの後ろ盾があるのであれば、何も気にすることなく乗れるわけです。これは精神的にもポジティブになり、この不安のなさが年間114,400円で手に入るなら安いとまで思っています。ということで私はマカンターボを持ち続ける限りこの保証に入ると思いますし、ネクストポルシェがあるとしたらその時も間違いなく入ると思います。




最後に

今回は延長保証に関してでしたがいかがだったでしょうか。私の結論としては

  • 中古車でなら入った方がおすすめ
  • 新車購入では恩恵が少し弱い
  • 使えるかどうかは運次第

という結果になりました。もちろん決して安い保証ではないのでもし検討している方は自分のシチュエーションをよく考慮して検討してみてください。

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