冬季でもバイクに乗れる地域に住んでいる方は、防寒対策を施した上でツーリングなど楽しんでいると思います。最近の防寒対策グッズは非常に優れていて、冬でもバイクは苦にならないなんてことも。数ある防寒対策の中でもトップクラスに役立つのがグリップヒーター。バイクに標準装備されていることもありますが、後付けしようと思っている方はつけるかどうか悩んだことはないでしょうか。今回は冬のグリップヒーターについて話していきます。
実際暖かいのか
昔のバイクには標準でグリップヒーターなんてついていませんんでした。現在ではちょっと高めのバイクには大体ついていますし、私が所持しているRnineT、CB400SBにはもちろん、なんとM1000RRにも標準で搭載されています。
では実際暖かいのかというと、暖かいけど、寒いかも、という感じで微妙といったところ。もちろんあったほうがいいに決まっていますし、冬用グローブと併用すれば十分快適と感じられると思います。しかし寒さを全く感じないというレベルには達しないといった感じ。グリップ自体の温度が低いというわけではなく、手の内側は暖かいが、外側は普通に寒いという感じです。
また、グリップヒーターがついているからといって、春秋グローブで乗ることは厳しいと思います。冬の運転で嫌なことはたくさんあると思いますが、その中の一つにグローブが分厚く、操作がしにくくなるということ。初めてグリップヒーターを使った時、これでもう少し薄いグローブで運転できるかと試したことがありますが、やはり寒く、結局冬グローブをつけての運転となりました。
春秋に意外と重宝する
冬というのは乗る前から寒いことがわかっており、グローブも冬用のものをつけます。その上でグリップヒーターを使うので、我慢できないほど寒くはならず、比較的快適に運転することができます。しかし、春秋は意外と温度の上下があり、暖かいだろうと思って選んだ装備が場所によっては力不足ということも。
特に標高の高いところや、風が強いシーンなど、春秋グローブでは寒いと感じることも。グリップヒーターはそんな時こそ役に立つと思っています。ガッツリポカポカになるというよりは、痒い所に手が届くといった感じでしょうか。人によっては怪しい季節を走る際、荷物の中に春秋用と、冬用のグローブを両方持っているという人もいるでしょうが、正直邪魔ですし、付け替えるのも面倒です。しかしグリップヒーターがあれば走りながらでも温度調節ができるので、個人的には冬にも助かるとけど、特に春秋にあってよかったなと感じる装備です。
グリップヒーターの注意点
グリップヒーターの注意点は低温やけど。冬用グローブをつけている場合、ヒーター温度を最高設定にしても問題ないと思いますが、春秋用グローブをつけているときは要注意。寒いからといって設定温度を最高設定にし、長時間運転すると簡単に低温やけどしてしまいます。私も1度経験があり、その日も冬になりかけの秋で、春秋用グローブをつけていました。最初は弱設定で使っていたのですが、もう少し熱量が欲しくなり最高設定にしそのまま数時間運転。帰ってなんか手のひらが痛いなと思ったら両手とも低温やけどしていました。
ですので、後付けのグリップヒーターなどで、「爆熱!」みたいな謳い文句は要注意。熱けりゃいいというものでもなく、適温がいいのです。ですのでレビューなどをよく読んで信頼性が高いものを選びましょう。
それから後付けする際はグリップの太さが変わるものがあるということ。これは運転に違和感が生まれますので、可能な限り通常のグリップサイズのものを選んだ方が良いと思います。純正でついているものに関しては普通のサイズだと思います。
さらに暖かくするには
もし、もっと完璧に暖かくしたいということであれば、電熱ヒーターグローブをお勧めましす。こちらは指先から手の甲まで全てを温めますので非常に暖かくなります。それにグリップヒーターを組み合わせれば最強でしょう。ただ、電熱ヒーターグローブも決して薄いものではないので、操作感はやはり春秋に比べて悪くなると思います。さらにバッテリーの管理や、配線など邪魔な要素も生まれます。
それからもしどうしても春秋用グローブで冬も乗りたい方は、ハンドカバーをつけるしかないです。よく郵便局のバイクなどについている、ハンドル部に大きな手袋がついている様なものですね。これとグリップヒーターを組み合わせると春秋用グローブでも全然快適に運転することができます。しかし、ダサいという問題点はありますが。
最後に
グリップヒーターは寒い時期のバイクにおいて重要な防寒対策ではあるのですが、完璧なものではないというのが私の見解です。それでも冬用グローブと組み合わせれば十分快適と思えるレベルになりますし、特に春秋など少し寒いときはとても重宝します。
もし冬も快適にバイクを楽しみたいという方で、グリップヒーターがついていない車両に乗っている方は、後付けを検討してみるのはいかがでしょうか。