バイクが転倒すると角度は何度になるのか

先日BMWmotorradディーラーにて雑談していたところ、面白いエピソードを聞かせていただきました。バイクが倒れてしまった際の角度はどれくらいかという話です。普通、倒れた際の正確な角度など知ることはできませんが、BMWmotorradのバイクならそれもわかってしまうのです。




バイクが転倒した際の角度は?

バイクはバンクさせてコーナーを曲がる乗り物であり、力の釣り合いが取れなくなると転倒という形で最大値となります。バイクが回転しないとした場合、転倒時の最大値は90°と言いたいですが、実際にはハンドルやステップ、エンジンガードなどが支えになり、90°まではいきません。また当然ですがバイクの車種によっても最大値は様々で、スーパースポーツの方がより角度がつくかと思います。

実際に転倒した場合、様々な理由から早く起こしたいと考えるでしょうし、その時の角度などのんびり測定するわけにもいきません。そもそも全く意味も興味もないかもしれません。しかしBMWmotorradのバイクはバンク角度を表示できる機能がありますのでこれでその時の角度を確認できるようなのです。

R1250Rで計測?

詳しい車種は聞かなかったのですが、ディーラーの方が「ロードスター」と言っておりましたので、R1250Rなのかなと思って話を聞かせてもらいました。R1250Rはボクサーエンジンを搭載したモデルで、HPカラーにすることで、スポーツメーターが搭載されます。このスポーツメーターがバンク角度を計測してくれるのです。

M1000RRのスポーツメーター

R1250Rはボクサーエンジンということで、左右にエンジンが大きく張り出しています。そのため通常のバイクよりも転倒時の角度は浅くなることが予想されます。このエピソードの中では立ちゴケ?をしたということで比較的穏やかにバイクが倒れたようなのですが、ディスプレイに表示された角度は60°とのことでした。もちろんこれは正確な数字とは断言できず、そもそもバンク角の測定は走行中に行われることが想定されている?ため、誤差もあるかもしれませんし、間違った数字かもしれません。しかし、計測の値を信用すると仮定するとR1250Rのコーナリングの限界は60°未満ということになります。(そんな倒す人はいないでしょうが)

ちなみに、これまでのMotoGPにて測定された最大バンク角度は64°とのことでした。私としては、倒したR1250RよりMotoGPのマシンは寝ているのかという驚きと、こんなことを考えさせてくれるバンク角センサーに拍手でした笑




S1000RRやM1000RRも測定可能

そもそも私はこのバンク角を測定する方式がわかっていませんでした。しかし、今回立ちコケでバンク角度が測定されたということは、コーナリング時のGなどは計測には不要ということなります。また理論上は、同じ方式でバンク角を測定していれば、BMWmotorradのバイクに限らずメーターにバンク角を表示する機能があれば転倒時の角度を調べられることになります。BMWmotorradでの話をするなら、R1250R以外にもS1000RRやM1000RRなどなどスポーツメーターを搭載しているモデルはありますので、倒した場合の角度を計測することが可能です。M1000RRは一番最初にウィングが当たってしまいそうですが、S1000RRであれば、柔らかいマットをなどを引いて、スライダーなどに持たせることで擬似的に転倒状態を作れそうです。(もちろんそんな人はいないと思いますが笑) その際の角度はどれくらいなのでしょうか。MotoGPが64°なので70°以上行くのかもしれないですね。

回転したらどうなるか

今回のエピソードでは立ちコケによる転倒でしたが、バイクを速く走らせていくとハイサイドが起きてしまう可能性があります。強力なハイサイドはバイクを軽々中に浮かせ、回転させてしまうわけですが、その際はどのように計測されるのでしょうか。走行していない場合でもバイクが傾けば測定されるわけですから、1回転した場合、360°、計測表示の最大値が90°であればそのMAX値になるのかもしれません。もちろんバグって表示もされないかもしれません。少しだけ興味がありますが、そんなことが起きたら表示を見る余裕など到底ないでしょうし、非常に危険な転倒なのでできれば誰にも起きてほしくない現象です。




最後に

ということで面白いエピソードを聞かせていただきました。立ちコケしてしまったということで、ちょっと心の痛む内容ではありますが、私としては非常に興味深い内容でもありました笑 最近、自分はバイクをどこまで倒していけるのかということをよく考えたりするのですが、あまり角度にこだわらず、安全に楽しくバイクと付き合っていきたいと思います。

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