バイク乗りにとって嫌いなシチュエーションの上位には間違いなく雨天が入ってくると思います。体は濡れるし、汚れるし、転倒するリスクもあります。特にブレーキが怖く、スリップしてしまうのではないかと恐怖する人も多いでしょう。私もそのうちの1人ですが、最近意外とバイクは雨天時でもグリップするということを知りました。
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雨の日のRnineTはめちゃめちゃ汚れるGROMでレン耐に参加
先日GROMで初めてレースに参加しました。レン耐というレースで複数人で4時間を耐久するというものだったわけですが、あいにく途中で雨が降ってきます。初めてのレースな上、雨というコンディションに一気に覇気を失い、私が乗る番になるとせめて転ばないようにとゆっくり走ったわけです。しかし雨のコンディションの中しばらく走っているとだんだんと慣れてきて、少しずつペースが上がります。その時感じたことは
「あれ?雨でも意外と走れるじゃん」
ということでした。
バイクは雨でも意外と滑らない?
雨に慣れ始め、少しずつペースを上げられることに気が付きます。そして結構ブレーキを強く握ってもしっかりとブレーキは効きます。(元々ブレーキが弱すぎたという事もありますが) この時点で「結構走れる」という印象だったわけですが、確信できたのはトップライダー達が猛スピードで追い抜いていくことです。
レン耐とはレンタルバイクで耐久レースを行うもので、基本的にバイクを借りて走ります。雨天時の専用セッティングを施されている訳でもなく、タイヤも減りにくく、グリップ力が低いものを使用しています。みんなが同じ条件で走るレースなのです。その上で私を猛スピードで抜いていくということは、それくらいの速度域やブレーキングを行っても転倒しないということになります。
そんなことを考えだしてからは私ももう少しペースを上げてみようとチャレンジするわけですがこれが思いの外走ります。どうやら私は今まで雨を怖がりすぎていたということがわかりました。
もちろん油断は禁物
雨でもそこそこ走れるということがわかっても油断は禁物です。なぜならレースでは転倒する人が続出しているからです。前半1時間程度はドライコンディションだったのですが、その時よりも明らかに転倒者が多くなっています。なので当たり前ですが、ウェットコンディンションの方が危険であり、攻め過ぎると破綻してしまいます。
「雨でもそこそこ走れるのはわかったけど、結局どこまでできるの?」
と聞かれると文章で表すのは正直難しいです。しかし、公道を普通に走る速度域では全然余裕で制御できます。私が乗っていたGROMですらホームストレートでは100km/hほど出し、公道では使わないくらいの強さでブレーキをかけてもグリップするのですから。
もちろん限界は転んでみないとわかりません。レン耐のルールで転んだらその場で5,000円払って走行を再開するというものがあります。確かに出費はありますが、他人のバイクを転ばしても5,000円で済むと思えば思い切って限界まで挑戦するというのも一つの考え方かもしれません。
公道ではさらに注意
ここまで雨でも特別問題ないという話をしましたが、公道ではさらに注意が必要です。サーキットは基本的には路面の材質が違いますし、水たまりもほとんどありません。しかし公道は、砂が多いところもあれば落ち葉が溜まっていることもありますし、ブラインドコーナーの先に大きな水溜りがあるかもしれません。サーキットに近いコンディションであれば基本的に怖がる必要はないと思いますが、公道なわけですから何が起きるかわからないということを念頭に置いて走る必要があります。
そして雨天時に一番注意したいのは「急」がつく操作をしないということです。レース時トップグループはめちゃくちゃ早いわけですが、彼らもいきなりおもいっきりブレーキを握っているわけではありません。少しずつブレーキを深く握っていき、バンクも一気にねかせるというより穏やかに寝かせていきます。「急」がつく動作を行えば転倒してしまうリスクは一気に上がります。
とはいえ、必要以上に怖がらなくても良いということですね。バイクは雨でもしっかり走ります。
最後に
ということで雨の日でもバイクは意外と走るという内容でした。私も雨は嫌いで、濡れるのはいいとしてもグリップ力の低下が怖いと思っていました。もちろんグリップ力は低下しているのですが、公道を走るレベルではアクシデントさえなければ特別気にするほどのことでもないということを知ることができました。
それを知った後にRnineTで雨の中ツーリングをすることになりましたが、コーナリング中に薄くブレーキを引きずるように走っても思った通りに走れます。これはあの雨の中走ったレン耐の経験が生きた瞬間だと思いました。
もちろん過信は絶対禁物ですよ!