ポルシェセールスマンの言葉の使い方

我が家のマカンターボは点検の時期を迎えており、近々入庫する予定だ。その際にポルシェの担当営業マンの方と電話でやり取りしたのだが、気になる言葉の使い方を感じた。先に言っておくと良い意味での気になるということなのだが、今回は深そうな言葉について話していこうと思う。




我が家のマカンはターボ

これまでにマカンに関する記事もこのブログに書いてきているので読んでくれている方は、我が家のマカンはターボであるということを知っているかと思う。ポルシェにおいてターボとは、基本的に最上級グレードに位置する。実際には、ターボSであったり、初期のマカンにはターボパフォーマンスと言ったグレードが存在しており、ターボ以上のグレードも存在するのだが、大まかに分けると

  1. 素のモデル
  2. S
  3. GTS
  4. ターボ

という序列になる。ポルシェはグレードのみならず、車種においてもこのヒエラルキーを遵守する傾向が強い。例えば、ケイマンに911以上のスペックは持たせないし、マカンにカイエン以上のスペックは持たさない。もちろん、素の911とケイマンの GT4など、グレードが違うことでスペックの逆転は起きるのだが、素のグレード同士なら当然911が上だし、フラッグシップ同士の比較でも当然911の方がスペックは高い。

また面白い話が、エンブレム。ディーラーにおいては自分の所持しているグレード以外のエンブレムを購入することはできないとのこと。例えば、素のマカンを所持している人が、マカンターボのエンブレムを購入することはできない。おそらくBMWやメルセデスでも同じようにMやAMGのバッチは買えないと思うが、ポルシェではそういったことが起こらないよう販売に制限をかけているようだ。とはいえあるところにはあると思うので手に入れようと思ばいくらでも手に入れられるだろう。

とまぁ前置きはこれくらいにして実際にどんな言葉が気になったかという話をしていこう。

必ずグレード名まで発音する

私の担当していただいている営業マンは、私のマカンのことを必ず「マカンターボ」と呼ぶ。流れるように話をしている最中でも、「マカン」という固有名詞を出す際は「マカンターボ」と言う。これに関しては私は感心している。ポルシェのグレードを選択する際、どのグレードにするかは人それぞれ思想があり、その思想と金銭感によって決まる。その性能が欲しいからターボにする人もいるし、ヒエラルキーを重視してターボを購入する人もいるだろう。ヒエラルキーは上記でも書いた通り、ポルシェ自身も意識しているであろう項目であり、顧客が同様に意識するとしたなら、それは売り手と買い手の両方の価値観が合致したとも言える。

しかし、全員の購入者がどういった思想のもとそのグレードを選んだのかと言うことはわからない。人によっては商談中に「ターボが一番偉いんだからターボに乗りたい」という会話をした人もいるだろうが、そういったことは内に秘め、間違いなく意識はしているが相手には伝えないと言う選択をする人もいるだろう。

また営業マンのセールストークでもあるが、私がマカンターボを購入する際、「おめでとうございます。ダルマッサイさんはマカンターボの所有者です。これ以上はありません」とまで言われた。その言葉を聞くと、一番安いポルシェだのカイエンの弟だの言われながらも、マカンの頂点に君臨するグレードを買ったんだと喜んだ記憶がある。

営業マンからしても、購入者がヒエラルキーを重視して購入したかなどわからない。しかし、そのヒエラルキーを裏切るわけにはいかないと思っていることから、必ずグレードの名前を呼んでいるのだろうと解釈している。しかも、これに関しては非常に良い話術だとも思っている。

グレード呼ぶことで見えてくる階段

そもそもグレードの名称を呼ぶことはただの事実に過ぎない。素のマカンを所持している人に、「マカン」と言っても事実だし、 GTSを所持している人に「GTS」と言っても事実。とにかく事実しか言っていない。仮にマカンターボから、カイエンSに乗り換えた場合どうなるか。当然「カイエンS」と言われるようになる。しかしこれまでターボ、ターボと言われているのに、急にSと言われると、「この営業マンからターボという言葉は聞けなくなったな」とも思うかもしれない。そうなると、ヒエラルキーが下がったような感覚さえする。

ステップアップして素→S→GTS→ターボと進んで来れば呼ばれ方も変わる。その時その人は階段を登っていることにより意識できるかもしれない。だから高いグレードに乗っている人はグレードを落としたくないと思う人が出てきてもおかしくないし、今は素のグレードしか買えないけど、次は上のグレードを買うと思う人もいるかもしれない。もちろんただの名称だけではなく、中身自体も大きく違うことが多いので、そんなヒエラルキーなんて関係なく高いグレードが欲しいと言う人もいると思うが、営業マンの言葉の選び方で、高いグレードを必要としていない人も高いグレードを目指す可能性はある。

営業マンはいつだって事実しか述べていないのだが、その事実をしっかりと伝えることによって、人によっては称賛、人によっては激励となるわけだ。さすがポルシェのセールスマンといったところなのだろうか。




最後に

これらのセールストークはあくまでも私が関わった2人のセールスマンから得られた情報から推測した話であり、別のディーラーではそんな言われ方したことがないと言う人もいると思う。ここら辺は営業マンのトーク力と言うことになるわけだが、私が対応していただいた2人のセールスマンがどちらもグレード名まで呼ぶことを考えると、ポルシェジャパンなのか、ディーラーの中で「グレード名まで発音しなさい」と言う教育を行なわれているのかもしれない。だとしたら改めてすごいメーカーだなと思う。多分営業マンの配慮だとは思うのだが・・・

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