マカンは劣等モデル?下位互換なのか

我が家にはマカンターボがあり、非常に満足している車だ。「ターボ」というグレードは基本的にトップグレードとなり、これ以上はないということから所有欲も満たしてくれる。しかしマカンは「カイエンの下位互換」「一番安いポルシェ」などなどネガティブな言われ方もされる。もちろんポルシェなのだから一般的には良い車ではあるが、同じポルシェ持ちの間では終わりなきマウントの取り合いが始まったり始まらなかったり。今回は私が自分なりの理論でマカンターボは下位互換ではない!別物なんだ!ということを書いていきます。




マカンターボが劣っている点

車やバイクというものはどんなものにも大抵グレードというものが存在しており、その高さによってマウントの取り合いが起こることは珍しくない。しかしそもそも私自身、上位の車体に対して特別劣等感を抱いているということはない。とはいえ「ここが気に入っているからこのマカンに乗っている!」と発言することもあり、それは心のどこかで劣等感を感じているのかもしれない。私の2015年式マカンターボが客観的に見て劣っているだろうと思う部分は

  • カイエンという車種が存在していること
  • 初期型マカンの中でもターボパフォーマンスと言うグレードが存在していること
  • どんどん新型のマカンが発売されていくこと

この3つだ。しかし、私はこの3つの劣等ポイントを私なりの理論で克服していることから気にしていないと言えている。

カイエンという車種の存在

まずはカイエンという車種の存在だ。私がマカンターボを購入し、知人にお披露目した際、ほぼ全員が「これってカイエン?」と言われた。カイエンの方が古く歴史があり、ポルシェ=カイエン と思う人がたくさんいるほど有名だ。私はその度に「マカンだよ」と言ってきたが、ほとんどの人が「マカンって車種があるんだー」と言われる。車の知名度としては圧倒的にカイエンに軍配が上がるわけだが、私がこだわったポイントは、PDKだ。

PDKとはポルシェのツインクラッチミッションのことで、911やケイマンなどほとんどのスポーツモデルに搭載されるミッションであり、その性能も非常に高い。しかし、カイエンにはTiptoronicというミッションが使用されており、これはトルクコンバータ式ATとなる。これは牽引時など重い荷物を運ぶことを想定されて搭載されていると聞いた。逆にPDKはこういった重いものを運ぶのに適していない。そのため、形は似ているが搭載されているミッションが違うわけだ。

スポーツモデルに搭載されているPDKがマカンに搭載されているということはマカンはどちらかというとスポーティに仕上がったSUVということになる。私はポルシェのPDKというもの体験したくて、マカンを選んだといっても良い。また印象に残っているのが、谷口信輝選手だったかがいっていた、「マカンはカイエンの小型版ではない。太った911だ」という言葉。これが気に入っていて、911よりなんだと認識している。

ターボパフォーマンスモデルの存在

次にターボパフォーマンスモデルについて。911などではターボの上にターボSというグレードが存在するが、初期型のマカンには最上位にターボパフォーマンスというグレードが存在する。これについては、マカンターボは完全下位互換といえるわけだが、ターボパフォーマンスは買いたくても買えるような車体でないことと、走っているところを見かけたことがないことや、私のターボがそもそもオプションてんこ盛りなので別に負けたなんて思ってないからね!と言った感じで気にならない。むしろ見つけたら嬉しくなるのではないかと思う。

次々現れる最新マカン

最後に年式がどんどん古くなっていくことについて。これに関してはどんな車にも必ず起こることであり、その車がファイナルエディションであるということ以外には避けようがない。しかし、初期型マカンターボには一つだけ特別なものを残してくれている。それはエンジンだ。

現在のマカンターボは2.9Lエンジンとなっており、アウディ製のエンジンを使っていると言われている。マカンはフォルクスワーゲングループの一員であり、プラットフォームなどを共有していることは有名な話である。私が乗っている初期型マカンも当然その流れには乗っているのだが、エンジンは3.6Lでポルシェ製だ。この3.6Lのエンジンが積まれているのは初期型マカンのみとなっており、マイナーチェンジからそのエンジンは姿を消した。金額的な価値があるかどうかは置いておいて、ポルシェが作った3.6Lのエンジンを積んでいるということが何よりも嬉しく、もし新しいマカンターボと無償で交換しようと言われても断るだろう。この特別感によって私は初期型のマカンに強い愛着を持っている。

ここまでをまとめると

  • カイエンよりマカンの方がスポーティだから◯
  • ターボパフォーマンスにはまず出会えないから◯ むしろ会ってみたい
  • 初期型のみ3.6Lポルシェ製エンジンを積んでいるから◯

ということになる。とまぁ色々言ってきたが、こういった部分を抜きにしても非常に気に入っている車だ。




最後に

これだけ書いてきて、特に劣等感はないというと「は?」と思うかもしれないが、実際私にとってはどれが優れていてどれが劣っているかなんて本当にどうでも良い。それぞれに良いところがあると思っているからだ。ただ、何が違うのか、何が得意なのか、何か特別なことはあるのかということを知識の中で知っておくのは重要だと考えている。

カージャーナリストは毎年様々な車が発売されるがそのほとんどに乗車する機会がある。車にも詳しい彼らは、エンジンが、ハンドリングが、エクステリアがなんてことを言えるが、愛着を持つことはない。あくまでも他人の車だからだ。

しかし自分で所有する場合は違う。車好きなら、プリウスだったとしても自分にとって特別な部分を見つけ出し愛着を持つだろう。私にとってのマカンターボは上記のようなこと部分を認識し更に愛着を深めているということだ。もし、マカンは欲しいけど、カイエンの下位互換なんだよななんて思っている人は、是非自分なりのマカンの在り方を見つけ、深い愛を与えてほしい。